私の留学体験記

私が見た中国人

 中国人は表面上は日本人とよく似ているが、性格や国民性は日本人と全く正反対だといってもいいと私は思う。ここでは私の独断と偏見で中国人(北京人)ってどのような人々なのか紹介していきたい。
 もちろん、中国人にはさまざまな人がいるし、ひとつの枠で捉えきれるものではないが、私が感じたままに中国の人々を語ってみようと思
う。
 かなりの独断で書いているので、そんなことはないぞ、それは違うというご意見がございましたらメールでお知らせください。

1.良いところ

小さなことは気にしない。マイペースな人たち

 私が一番日本人と違うと思ったのは、小さなことは気にしないということだ。日本人は人に迷惑をかけないように、また自分が恥ずかしくないように、過剰と思えるほど意識するが、中国人は過剰と思えるほど物事をまったく気にしない。ここで私が驚いた例をあげてみよう。

  • ストッキングがでんせんしていたので、恥ずかしいなあと思い、どうしようどうしようと思っていたら、現地の日本人のガイドさんに「中国人はそんなこと気にしませんので大丈夫ですよ」と言われた。そっそんな・・・

  • 恥ずかしい話だが、中国の女の人は夏になっても腋毛をそらない。中国人に聞くと「無理にそったりしたら皮膚に悪いから。」ですって。でもやっぱり女の子なんだからねえ・・

  • 汽車に乗っているときに、洗面所で歯磨きをしている男性が真上からまともに口をゆすいで吐き出すので、すべて汚水が周りに飛び散る。わたしももろにかかってしまったが、その男性はまったく気にする様子もなく、さっさと行ってしまった・・・・

  • 韓国料理店でゴム手袋をしたまま料理を持ってきた店員が・・お客様に出すものなのに・・・

  • 喫茶店で子供がふざけて私の座っていた椅子を揺らしたり、私をぶってきたりした。小さいし、しょうがないとも思ったが、親がそばにいるのにいっしょに笑っていて注意もまったくしない。日本だったら「やめなさい!すみませんねえ。」の一言くらいあるのでは?

 最初はびっくりしたが、ここまで気にしないとユニークにも思える。いろいろなことを気にしすぎてぎすぎすせかせかしている日本よりは精神的にはずっとなんだか自分が堂々と暮らせるような気がするし、楽だ。きっと小さなことにこだわっていたら生きてはいけない国なのだと思う。
 

 あるとき迷惑をかけてしまったと思って、ごめんなさいと言ったら、「遠慮しないで。私たちは友達でしょ。謝られたらなんだか遠い存在に感じてしまうから」と言われた。中国人に日本人と同じ感覚でやたらと謝ったり、遠慮したりするとかえって嫌がられるようだ。遠慮せず堂々と話すようにしたい。

親しくなればこんなことまでしてもらっていいの?て思うことまでやってくれる

 中国人は、知り合いにならないと少し無関心な人たちなのではないのかと思ってしまうが、いったん友達になればここまでしてもらっていいの?と思うくらい親切である。食事に良く誘ってくれたり、注意しなければならないことを適切に説明してくれたりする。特におもてなしがうまく人を誉めるのが上手である。家に招待されたときには食べきれないくらいのご馳走でもてなしてくれる。もし招待されたら、料理をすべて食べてしまうのではなく、少し残すくらいが望ましいと一般的に言われている。すべて食べてしまうとまだ不満足なのかと思ってしまい、失礼にあたる。
 また、お土産を買ってきてくれたり、具合の悪いときは薬を買ってきたりしてくれる。積極的に話し掛けたり、質問したりして、中国人と触れ合おう。

個性的であることは中国でとてもいいことなのだ!

 中国人をよく観察していると本当に吹き出してしまいそうなほど(失礼)個性的な人が多い。陽気に大きな声で歌いながら通り過ぎていく男性、赤い靴下、ストッキングに黒いジャケットを羽織る女性。中国人は本当に赤が好きだ。幸せをもたらす色だからだ。その不釣合いもなファッションもとても面白い。
 私も中国人から何度も「個性的ですね」と言われ、落ち込んだこともあったが、「何をがっかりした顔しているの?個性的というのはとてもいいことなのよ。ひとつの誉め言葉なのよ」と私に対して親しみを込めて言ってくれたのだ。日本だと個性的っていうのは一種の「気が強くてあくの強い人」とか「変人」を意味することが多いが中国では個性的なことは良いことなのだ、と私は理解している。

堂々としていろいろなことに自信をもっている!

 中国人は家族や自分の事などの自慢話を良くしてくる。しかしこれは別に自慢しているわけではなく、親しみをこめて言ってきているので、「良かったね」といってしっかり話を聞いてあげよう。日本では自分のことや家族でよいことがあった時、極力抑えていう傾向があるが、中国では良いことは堂々ということが望ましいようだ。

ほんとによく勉強する!一日14時間はあたりまえ!

 北京大学の学生の生活は、勉強に始まり、勉強に終わるといってもよい。朝早くおきて図書館の席を取り、夜遅くまで勉強する。昼休みなどはテニスやバスケット、サッカー、卓球、バトミントンをして遊んだり、(中国の昼休みは1時間30分から2時間くらいで長い)ベンチや図書館で昼寝をする学生もいる。特にサークルやクラブなどはなく、自分たちで好きなときに遊ぶという感じだ。すべてが全寮制である。
 中国人の寮は平均的な寮で6人部屋なので三段ベットが2個置かれ、冷房設備もない。部屋の中は学生の荷物でいっぱいなので勉強する場所はない。なので図書館やベンチ、教室は格好のよい勉強場所になる。
 こんな環境の中でよく勉強するなと本当に感心してしまう。私も負けずに勉強しようと心に決めたものだ。
 中国人は一般的にはアルバイトはしない。仕事は社会に出てから経験するもので学生のうちはとにかく勉強しろという考えのようだ。学校も親も勉強一筋を薦めているようだ。

質素で節約を好む!(人、地方によってさまざま。)

 人にもよるが中国人は質素・倹約を好むようだ。なので日本人は贅沢な生活をしているとよく言われたものだ。北京などではあまりおしゃれをしている人をみかけない。極端な贅沢を中国人は嫌う。使えるものは大切に最後まで使う。食事も食堂の安い定食でさっさと済ませる。周総理のようにいくら地位が高くなっても質素につつましく生きることが大切だと考えている人も少なくない。でも最近は流行ファッションを追う若者も増えているし、上海などはおしゃれをしていないと恥ずかしい思いをすると聞いたこともある。

自分の意志をはっきりいえる

 中国人はYES、NOをはっきり言う。いやなものはいやだといい、その表情は厳しい。
 あの人はブスだとか、あの人は中国語が下手だとか、あの人は太っているとか・・
 よく「あなたのお父さんのお給料はいくらなの?」とか「お母さんはいくつなの?」とか平気で聞いてくる。つまり率直でさっぱりした人たちなのだ。

汽車などで旅行すると快く話し掛けてくれる。コミュニケーションがとりやすい。
 
 
中国での汽車の旅は長い。十数時間乗車しているのはあたりまえだ。私は最高40時間乗ったことがある。
 そんな列車の旅で楽しいのが中国人との会話だ。こちらが話さなくても積極的に話かけてくれる。とても親しみやすい人たちなのだ。
 日本のことについてとても関心が高く、日本のことばかりよく聞かれた。肝心の中国のことについて聞こうと思ったら、ついついペースに巻き込まれ、もう到着の時間になっていたという経験もしばしばある。
 こんなときこそ中国語の勉強だと思って頑張って話し掛けてみよう。上達の良い機会になると思う。

 

漢詩やことわざ、故事成語など本当に良く知っている。

 中国人は古代から伝わる漢詩やことわざ、故事成語など本当に良く知っている。
 そんなに教養がない労働者の人たちでも驚くほどよく知っているのだ。
 中国の成語を辞書にした成語辞典というのがあるのだが、成語だけでも4500近くもあるのだ。ある北京大学の学生に「だいたいどれくらい覚えてるの?」と聞いたら「だいたい全部覚えているよ。」といわれ、愕然としたものだ。100個覚えるのだけでも大変なのに・・
 漢詩やことわざ、故事成語などをどれだけ知っているかでその人の教養や人柄がわかるそうだ。

政治や経済、国家のことにとても関心がある。

 中国人はその辺の中年の人でも毎日新聞を何種類も買って、政治情勢や国家情勢をチェックしている。
 テレビ番組も娯楽番組が少なく、ニュースや討論番組が多い。中国人は討論が大好きだ。しっかりと自分の意見を言える。日本ももっと討論番組が増えればいいのにと思う。
 何か政府で問題があると学生たちはすぐにデモを行い自分たちの要求をする。しかもすごい勢いなのだ。特に日本の靖国問題のことになるとすごい。

 

2.むかついたところ・理解できないところ

どこでも待たされる。事務員は急ぐ様子もなく、のんびりやっている。早くして!

 中国で一番ストレスがたまるのがどこへいっても時間がかかり、待たされるということだ。
 私自身もかなり気長なほうなのだが、その遅さにはついいらいらしてしまう。
 学校の事務手続き、銀行、郵便局などすべてが遅い。なのに事務員は急ぐ様子もなく、のんびりやっている。時にはぜんぜん関係のない世間話をしていて相手にしてくれないこともあるのだからたまらない。中国人はこの状態でも「しょうがないや」という気持ちで気長に待っている。
 あせらずどれだけ大きな気持ちでゆったりと待てるかが勝負になる。

割り込みは当たり前。きちんと並んでる人が少ない。

 ファーストフード店や遊園地などの入園のときなど多くの中国人は平気で割り込みをしてくる。うかうかしていると、短時間で10人くらいの人に抜かされてしまう勢いだ。しっかり意識をもって抜かされないようにしたい。この国では遠慮せずどんどん入っていくすこしくらいのずうずうしさが必要だ。何気なく抜かされるのは仕方ないにしても、遊園地に入園するとき柵で仕切ってあり順番に待つようになっているのに、その柵を平気で乗り越えて割り込みをしている人にはさすがの私もむかついた。挙句の果てになんの罪悪感もなくラッキーみたいな顔でニコニコ笑っているのだ。実際にこういう人は多かった。

衛生意識があまりない。あたりに平気で痰をはいたり、ごみをポイポイ捨てる。

 よく街中を見ているとそばにごみ箱があるにもかかわらず、お弁当の殻や紙コップなどがたくさん落ちているのに気がつく。屋台の机の上は食べ終わったというより食い散らかした状態に近く、目を覆いたくなることもしばしば。北京大学の学生でさえもだ。
 北京にいるとまわりのあちこちでみな「ウエー」っと痰を吐く音が聞こえてくるのだが、(若いきれいな女性でさえも)これだけはいつもどうしても気になってしまう。
 また一番あきれ果ててしまったのは、汽車に乗ったときのことだ。食事の時間になり、みなが食事をし始めると、ごみをポイポイ下に捨てるので床があっという間に弁当のごみや酒でごみの山になる。しばらくして乗務員が掃除をしにきてあっという間にきれいになるのだが、20分ほどするとまたすぐにごみの山になってしまう。あとで中国人になんでこういう事をするのか聞いたら「そうしなきゃ乗務員や清掃員の仕事がなくなってしまうでしょう」といわれた・・・

自分の主張を曲げないので、よくけんかになる。

 北京ではタクシーの運転手と乗客が良くけんかをしているのを目にする。タクシーの運転手がメーターをごまかして、乗客がそれに納得せず争っているのだ。こうなったら両方とも絶対に引かない。自分の主張がとおるまでけんかしつづける。警察沙汰になることも多い。

 私が一番驚いたのは女性のけんかだ。日本でも女性同士が大喧嘩をして警察沙汰になったのを一度も見たことがない。

 ある冷麺店で食事をしていたときのこと。ある女性の客が肩がぶつかったとかぶつからないとかで大喧嘩になった。

 「あんたわざと私の肩にぶつかったでしょ。謝りなさいよ!」
 「わざとなわけないでしょ?なんでわざとでもないのに謝らなきゃいけないのよ」
 「いいからだまって謝りなさいよ!」
 「いやよ!」
 「なんですって?警察呼ぶわよ!」
 「呼べばいいじゃない」

 そんなこんなで大変なことになってきた。片方はお皿を投げつけ、片方はつかみかかってきた。
 周りでも必死で男性の人がなだめているようだが、まったく聞いていない。そのうちに本当にパトカーがきた!
 いや、これには本当に驚いた!

お年よりを敬う姿勢があまりない。
   
バスなどで込んでいても譲らず、おまけに押し倒されてお年寄りが困っているのを良く見た。

ぶつかったりしてもあまり「ごめんなさい」といわない。

 中国の人は自分からぶつかってきてもあまり「ごめんなさい」といわない。それよりも向こうのほうが悪いのにもかかわらず、「何だよ!」という顔をしてくる。
 中国の歴史は長い分裂と統合という厳しい歴史を繰り返してきたため、信じられるものは自分、家族しかいないという思考様式が生まれ、一度謝ってしまったら漬け込まれるという危機意識からかなかなか「ごめんなさい」といわない。謝ったほうが悪いということになってしまうからだ。だから中国人が謝らないのはその中国人が決して悪い人だから謝らないとあまり考えないほうがいいかもしれない。
 自分が悪くないのにやたらと謝るのは避けたほうがいいだろう。

公共の場でタバコを吸ったり、夜中なのに大きな声で歌ったりしゃべっている。

「すり」が多い。平気で人のものを盗む人が多い。
 
中国ではすりや自転車盗難が多い。中国人も盗まれて困っているくらいだ。バスや人の多いところでは注意が必要。子供のすりも多く、箸などを使ってうまく盗む。
 自転車には二重にかぎをかけ、置き引きはもってのほか、お金は財布よりも小分けにしてポケットに入れておくほうが安全だ。

信号無視!ぶつかったほうが悪いという思考
 
中国は人が多い上に車も多く交通が非常に激しい。信号も平気で無視するし、手を上げても車は決して止まってくれないが、運転手はスピードを落としてある程度は調節してくれるようだ。
 ぶつかったとしたらぶつかった本人が注意してなかったから悪いということになってしまう。道路を渡るときは十分に注意して車が完全に去ってから渡るか、中国人といっしょに渡るようにすると安全だ。

話があまり信用できない人もいる。だまされることもしばしば。
   親切にしてきたかと思うとその代わりにお金を要求された。

 

 以上いろいろとつづってきましたが、すべての中国人がこうというわけでは決してありません。温かい人もたくさんいますし、友達になれば中国人は日本人よりもずっと親しくなれます。お互いはまったく違う文化をもった民族なのだということを心の年頭に入れておけば、ずっと交流しやすくなるでしょう。

 

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